3/11 古書ソオダ水、怪文書

 日記をあげた後また床で寝てしまった。炬燵があるとどうしても床で寝てしまうのでいけない、と思うんだけど絶対撤去できない。炬燵のことが大好きなので。

 起きた後、カリカリに焼きなおしたワッフルを食べながらちょっと電話をした。話していると黙とうの時間に重なったので、その瞬間だけ静かになって、電話をつないだまま目を閉じた。積極的に被災地を想う、ということができているとは思わないけど、黙とうを蔑ろにするよりはずっといいんじゃないかと思う。

 

 そのあとサークルの用事で古書ソオダ水に行った。早稲田大学の近くにある古本屋さんで、どちらかというと目につきにくい通りに存在しているけど知名度は高い気がする。私は知っているけど訪れたことはなく、場所が何となくしか分かっていなかったので一度看板を通り過ぎてしまった。道をうろちょろしているのを何人かに見られた。恥ずかしい。

 店は2階にあって、学生らしき人とおじさんがひとりずついた。店長さんに用があったので話しかけたのだが、最初は気配がなさ過ぎてびっくりした。その方が狭い店内で本を探すのには適しているのかもしれない。

 用事を済ませた後、本を物色する。小さい古本屋さんにしては整った棚をしている気がした。全体的に棚を見て思ったのだけど、ここには私が読んでる本は売りに来れないな。先住の本たちが極めて濃厚な雰囲気だったので。文学に詳しくないのであまりはっきりしたことは言いたくないのだけど、なんというか、ここに有川浩とか辻村深月とか夏川草介とかが並ぶのはちょっと違う気がした。よしもとばななとか重松清とかならいけるかな、とも思うけどそれでも何となくここじゃないな、と思う。あと、俵万智の歌集も持ってこられない。川野裕子はどうかなあ。梅内美華子は大丈夫そう。ここまで全部偏見です。保険を掛けるようにつけ足しておくけど、私はここに挙げた作者の作品がひとり残さず大好き。

 私は本を読むことは好きだけど、文学みたいな言葉とは遠いところにいる。私が好んで読む本は所謂娯楽小説としてくくられるものがほとんどだから。周りを見ると、学問としての本や、言い回しの固くなりがちなロシアとかの外国文学を喜んで読む人が多くて、本当に、心の底からすごいなあ、と思ってしまう。私は日本の有名な近代文学もろくに読んだことがないし(別にロシア文学が日本文学より優れているとは思ってなくて単に挑戦するときに感じるであろうハードルを想像している)、たまに恥ずかしくなって、私も読むぞ!と思うのだけど結局読んでない。どうしても読みやすくて平たく面白い本で癒されようとか楽しもうとしてしまう。まあしかし、読書が素敵なことだってのには変わりがないはずだ。頑張れない自分のことは少し残念だけど。

 最近のお気に入りは重松清だ。どれを読んでもはずれがないのにめちゃくちゃいっぱい書いている。まだ全然読み切ってない。好きな作家の未読本がたくさんあるって、とっても幸せなことだなあ。

 

 結局ソオダ水では千葉聡の歌集とエッセイ本を1冊ずつ買った。千葉聡は国語教師で、勤めている学校に小さな黒板を置いて、歌や文章を紹介している。Twitterでも活動しているし知ってる人も多いと思う。まだ歌集を読んではいないのだけど、もう好きな歌はあって、今のところ一番は彼の代表歌で、春に似合う歌だ。

 

 

 新しい歌集を手に入れるのは1年以上ぶりなので買うときからわくわくした。短歌は好きだけど、最初に俵万智を好きになってから彼女の初期の歌集を延々と読み返していただけだったので、全然他に詳しくない。他の人のもちらっと読んでいたけど、それはほとんど俵万智の『あなたと読む恋の歌百首』で拾った知識で本を選んでいただけなので一回読んで終わった。

 特例として小島なおの『乱反射』と佐藤真由美の『プライベート』は気に入って何度も読んでいた。どうしても手に入れたくて探したんだけど両方絶版で、新品はなかった。後者はメルカリで割高ながら買えたが、前者は見つけられなかったので図書室で何度も借りて読んだ。いま『乱反射』を探したらアマゾンの中古本にあった。でも定価の三倍以上だ。買うかめちゃくちゃ迷う。うーーん。

 

 ブログをやるかも、と言ったら、ありがたいことに読ませろ読ませろと言ってくれる高校同期がいたので、その人にブログのリンクを送り付けたら、こんなことを言われた。

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高校同期とのLine

 怪文書の書き方講座ってなんだ。怪文書について深く考えたことがないし、別にどうでもいいな……。頭に浮かぶのは新聞の文字を切り抜いて作るような犯罪予告の手紙くらいだ。なんだろう、怪文書って。どうでもよすぎて面白いのでちょっと考えてみようと思う。眠くなってきたので今度ね。

 他人の考えも気になるので、なにか浮かんだ人は教えてください。なんでもいいので。

 

 ところでエッセイストと言われたのがうれしくてによによしてしまう。場合によっては馬鹿にする風にでも言われる言葉だと思うけど、この友人に言われたのはうれしくなってもいいかなと思う。わーい!